ルイ15世がヴェルサイユ宮殿のダイニングルームに飾るために描かせた絵(ド・トロワ『牡蠣の食卓』1735年) 宴に欠かせないBGM、食卓の音楽 生涯で4000曲を作曲したといわれているゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)ですが、その代表作といえる曲集が『ターフェルムジーク(食卓の音楽)』です。 1733年にテレマン自身によって出版されますが、初版のタイトルはフランス語で『Musique de Table partageé en Trois Productions(3つの曲集からなる食卓の音楽)』でした。〝ターフェルムジーク〟はドイツ語での呼び名です。 今も昔も、祝宴にはBGMは欠かせません。音楽はムードを盛り上げ、場を和ませ、会話も弾み、宴をいっそう愉しいものにしてくれます。 これまで、テレマン以前の作曲家も、こうした目的の曲集をたくさん出版していました。 1621年 シンプ