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創作昔話の検索結果1 - 2 件 / 2件

  • 【創作昔話】『山の神』 - アマチュア作家の面白い小説ブログ

    はじめに 本編 (上) (中) (下) 読者さまからいただいたコメント あとがき はじめに 昔、日本昔ばなしというアニメがありましたが、僕はこのアニメが大好きで、毎週欠かさず見ていました(今でも、主題歌歌えますよ。坊や~、よいこだ、ねんねしな~)。なので、それにあやかって、こんな話を書いてみました。少し大人向けの日本昔ばなしですが、気楽にお読みください。 本編 (上) その昔、出雲の国で須佐之男主すさのおのみことが八岐大蛇やまたのおろちを退治し、櫛名田比売くしなだひめを救ったのはよく知られておりますが、実は、そのような話は各地にたくさんございまして、中にはなんとも哀れな話もあったそうでございます。これは、ある村に伝わる、そんな話の一つでございます。 「今年も、また、あの日が近づいてきたのお」 「ほんに、あの日が近づくと、なんとも気が滅入ってかなわん」 続きはこちら (中) さて朝日も昇り、

      【創作昔話】『山の神』 - アマチュア作家の面白い小説ブログ
    • 【創作昔話】『山の神』(下) - アマチュア作家の面白い小説ブログ

      すると、後ろから大きな声が聞こえてまいりました。 「なんだ、女がおらぬ」 「女はどこだ、どこぞに逃げおったか」 「おのれ、逃がさぬぞ」 「匂いがするわ」 「おお、血の臭いだわい」 「こちらじゃ、こちらじゃ」 「決して逃がすな」 お妙は生きた心地がしません。 とにかく、暗闇の中を走りました。 山を下っているのか、登っているのかそれさえ分からぬまま、ひたすら走り続けました。 暗闇のこととて、何度も足をひっかけて転んでしまいます。そのたびに後ろの方から、 「こっちに逃げおった!」 「今、何やら転んだ音がしおったぞ!」 「こちらじゃ、こちらじゃ」と声が聞こえてまいります。 その都度、お妙は力を振り絞って立ち上がり、再び、走り始めます。 「観音様、観音様、どうぞ、お助けください」心の中で、そう念じながら必死に逃げたのでございました。 何度目のことでしょう。お妙はまたしても枝に足をひっかけて転んでしま

        【創作昔話】『山の神』(下) - アマチュア作家の面白い小説ブログ
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