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洋装本の検索結果1 - 2 件 / 2件

  • 書物の転形期01 はじめに:和本から洋装本へ|木戸雄一

    日本の印刷・出版は、19世紀の後半に大きな変革の時期を迎えた。活版・銅版・石版といった印刷技術が登場し、その技術が新聞・雑誌といった新たなメディアを可能にし、新たなメディアの登場に合わせて出版のシステムや法律も大きく変わった。そして印刷物のパッケージとしての書物も、19世紀前半までの和本を中心とした製本様式から、それ以後現代まで続く洋装本を中心とした製本様式へと大きく転換した。文字通り「書物の転形期」である。 この外形も構造もあまりに異なる二つの製本様式間の移行には、複雑な力学がはたらいていた。そこでは、技術者の水準や在来技術とのすり合わせ、製本材の入手難度と代用素材、製作におけるコストなどといった技術的要因と、書物の用途やイメージに関わる文化的要因が複雑にからみあい、書物というメディアの転換期に固有の様式を形作っていたのである。過渡期の多様な製本技術とそれによって生み出された書物の様式は

      書物の転形期01 はじめに:和本から洋装本へ|木戸雄一
    • 書物の転形期05 洋式製本の移入2:幕末の洋装本|木戸雄一

      蕃書調所・洋書調所・開成所の洋装本 1856年、蕃書調所は江戸幕府によって「西洋情報や技術の翻訳・移植直轄機関」( 宮地正人「混沌の中の開成所」『学問のアルケオロジー』東京大学出版会、1997)として設立された。蕃書調所は数多くの洋書を備えるとともに、「活字所」を調所内に開設し、スタンホープ印刷機を使った活版印刷で教本や辞書を翻刻していた。蕃書調所とその後継機関である洋書調所(1862)・開成所(1863)の出版物の多くが洋装本である。福井保『江戸幕府刊行物』雄松堂、二版1987、によるとそれらの洋装本は以下の通りである(なお、各本の版と所在については、櫻井豪人「「開成所刊行」の朱印と開成所刊行物」『汲古』35号、1999、が詳しい)。 ①Leesboek voor de scholen van het Nederlandsche leger, bevattende korte verha

        書物の転形期05 洋式製本の移入2:幕末の洋装本|木戸雄一
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