米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が経営破綻(はたん)が確実になったことで、取引関係にある部品メーカーの債権問題や、米部品メーカーの連鎖倒産による日系自動車メーカーの調達懸念など国内自動車産業への影響が不可避の情勢だ。帝国データバンクによると、GMと取引がある日本企業102社については、不良債権が発生する懸念があるという。 [フォト]米国車が全盛だった1969年「ブリュッセル自動車ショー」でのGM展示ブース GMの連邦破産法11条申請がささやかれ始めた4月後半から、部品メーカーは債権回収を進めたほか、米国政府がGMの債権を保証する制度適用の申請に乗り出した。それらの措置でGM破綻の大打撃は回避できるとみていた。しかし、それが一変しかねない状況になった。 保証対象が米国で生産する部品に限定され、輸入品は除外されるためだ。当初はなかった対象除外規定が浮上したため、クライスラー向け部