1. 新営業店システムの開発中,画面の表示が予想以上に遅いという問題に直面した 2. 2カ月間,原因を特定するため地道に対策を検討 3. 「頻繁にキー入力情報を取得する」ロジックが盲点,適宜省略し解決 「正直,あの時プロジェクトはどうなるかと思った」。新営業店システム「CUTE」のプロジェクト・マネージャを務めた,三井住友銀行の奥田晃典氏(事務統括部 グループ長)は,プロジェクトの問題が判明した当時の心境をこう振り返る。 CUTEは当初の計画通り2009年3月末に全面稼働したものの,システム開発には付き物ともいえる「想定外の問題」に悩まされた。その問題とは,「端末画面の表示に時間がかかりすぎる」というものだった。 1画面の表示にかかっていた時間は平均2.2秒。この数字だけではピンと来ないが,「スピードが要求される銀行の窓口業務においては,使い物にならない遅さ」(奥田氏)である。目標速度は,