自動車のセキュリティー対策が必須の時代に突入した。クルマがハッキングされた場合に、自動車メーカーが責任を問われる事例が出てきたからだ。「技術者塾」で「コネクテッドカーに必須のセキュリティ技術」の講座を持つ、ヴィッツ 組込セキュリティPF開発部 組込セキュリティPF開発室 室長の杉山 歩氏に、自動車おけるセキュリティー分野で何が起きているのかを聞いた。(聞き手は近岡 裕) ──自動車のセキュリティー対策の重要性が世界で叫ばれています。では、日本企業の技術者の認識は今、どうなっているのでしょうか。 杉山氏:高い認識を持っている人と、そうではない人とで差が大きいというのが正直な感想です。現在は、認識の高い日本企業のセキュリティー担当部署が懸命になってセキュリティー対策をどうすべきか検討しているところです。具体的には、自動車メーカーと1次部品メーカーの一部です。2次以降の部品メーカーになると検討し