連載第27回 放送第15話『恐怖の宇宙線』(後の2) ウルトラマンと日本神話の相似について、多少粘ってみた前回でした。 天上から降臨した光の力を持つ初代ウルトラマン。すなわち、日出る国の未来を平定する新しい神……。これはなにも、佐々木・実相寺の異能コンビによるシリーズ設定の拡大解釈というわけではないでしょう。 「光の国から僕らのために/来たぞ 我等のウルトラマン」 『ウルトラマン』の主題歌「ウルトラマンの歌」の有名なフレーズは、メイン監督・円谷一による東京一名義の作詞です。M78星雲=光の国。天照大神が治める高天原と、自然と連想が通じます。むしろ、初期設定のファンタジー要素を素直に解釈した結果として、具体的なモデル・イメージに近づいたのか。実相寺は1987年に出版した、ウルトラ・シリーズに参加していた頃をモデルにした半自伝的小説「星の林に月の舟 怪獣に夢見た男たち」(大和書房)のあとがきで