丸善丸の内本店内の「松丸本舗」。らせん状の書棚を中心に、独自の視点で関連づけられた書籍が並ぶ=東京都千代田区、久保写す 目利きが選んだ本を並べたセレクト書店を書店内につくってしまおう――。書店大手の丸善が従来の枠にとらわれない実験を始めた。これまで、大型化を追求してきた大手書店だが、アマゾンなどのインターネット書店が台頭し、出版物のデジタル化も進みつつある時代。店舗を持つ「リアル書店」の存在意義を問い直す試みが始まっている。 丸善が23日、東京駅前にある丸の内本店4階の一角にオープンさせたのは「松丸本舗(ほんぽ)」と銘打たれた“書店内書店”。2千冊以上の本の魅力を伝える書評サイト「千夜千冊」の執筆者、松岡正剛氏がプロデュースした。街の小書店ならすっぽり入るぐらいの約215平方メートルに、松岡氏が選んだ約5万冊が並ぶ。 松岡氏のコンセプトは「本の連続性」。ジャンルや形態、著者別での陳列