濱 聖司(信愛会日比野病院リハビリテーション科/広島大学大学院医歯薬学研究科(脳神経外科)) 脳卒中後のDepression(抑うつ)とApathy(意欲低下)は,混同されることが多い。また,診療科が異なるとそれぞれの言葉が表す症状が異なる場合もあり,必ずしも厳密な定義が定まっているわけではない。特に,精神科領域ではApathyという用語が単独で使われることは極めて少なく,Depressionの症状の一部で治りにくいものを指すと考えられている。一方神経内科領域では,DepressionとApathyは一般的に分離して考えられるが,両者に共通する症状もあるため,その差異が問題になることも多い。こうした状況の背景としては,精神・心理学的な症候の診断には診断者の主観も入りやすく,クリア・カットな診断が難しいこともあると考えられる。 本稿では,DepressionとApathyを便宜的に,広義のP
![脳卒中後のうつと意欲低下(濱 聖司) | 2010年 | 記事一覧 | 医学界新聞 | 医学書院](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8a4dff8a9e522297397c704998bf26eb76ca2858/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.igaku-shoin.co.jp%2Fpackages%2Figaku_shoin%2Fthemes%2Figaku_shoin%2Fassets%2Fimages%2Figakushoin_paper.png)