(上)獲物に向かって急降下する絶滅危惧種のカンムリワシ。(下)保護されて動物病院で治療を受ける幼鳥=ともに沖縄県石垣市で、野田武撮影 国の特別天然記念物で沖縄県八重山諸島に生息するカンムリワシが、交通事故に遭うケースが増えている。環境省石垣自然保護官事務所によると、道路で獲物を捕食する際や、道端の畑などから飛び出して車にはねられてしまうという。石垣島では08年からの4年間で31件の事故が発生し、13羽が命を落としている。 カンムリワシは体長約55センチで、環境省が定める絶滅危惧種の分類では最もランクの高いIA類に入る。今年3月の同省の一斉調査では石垣島110羽、西表島76羽の計186羽が確認された。本田師久(のりひさ)保護官は「観光でレンタカーを運転する際には十分に気をつけてほしい」と話す。16日まで愛鳥週間。【野田武】 【関連記事】 滅危惧種>保護対策遅く 予算・人手に制約、環境改