日記 緑の茂る小道を抜けると、小さな庭の横にペパーミントの外壁と出窓が見えてくる。小さな庭には、膝ほどに育ったひまわり、虫に食べられまくったペパーミントと大葉や他にもたくさん無計画に植えられている。顔を上げると大きな木に赤いブラシみたいな花が真っ盛りだった。蜜蜂が行ったりきたりしている。手前のレンガの家には蔦が縦横無尽に伸びて、心地よい日陰を作っている。夢の中の家みたいだ。 乙女ハウスは女性と貧困ネットワークで住まいのことを考えることから始まり、小さな縁と縁の積み重なりのなかで実現したシェアハウスだ。この小さな家が人が出たり入ったりして、ゆるやかにつながれればいい。「貧乏でも、安心して住みたい」という願いから、2階部分は格安で貸している。一階のリビング部分をいろんなイベントとか、ゆるやかな集まりに使っていこうというもの。 わたしが初めてたずねたとき、Kさんは育てたハーブを丁寧に摘み取ってい