2015/4/29(水)14:25 時事通信社 余った食材を集め、施設などに寄付する「フードバンク」。食べられるのに廃棄されてしまう食品ロスの削減効果や、災害時の助け合いの拠点などとして期待され、東日本大震災以降、各地で設立が相次いだが、人手不足などから「せっかく集めても腐らせてしまう」との声も。「善意を無にしたくない」。関係者は頭を悩ませている。 「人手が足りない」。群馬県館林市の「フードバンク北関東」で働く女性(50)はため息をついた。地元の寺院に間借りした事務所に常駐するのは、他にアルバイト女性が1人いるだけ。「せっかくの寄付の申し出を、取りに行けず諦めることもある」という。 集めた食品は市を通じて紹介された福祉施設などに配布するが、「ボランティアも多くて2〜3人で、配れるのは週1回が限度」。日持ちしない野菜などの生鮮食品はたびたび腐らせてしまうのが現状だ。 震災直後の2011年3月