景気回復の兆しをデフレ脱却へつなげるために 各地で新年賀詞交換会が行われている。とくに経済界の集まりでは、景気がよくなっているという意見が支配的である。昨年末の12月16日に発表された日銀短観では、大企業・製造業の景況感が4四半期連続で改善し、6年ぶりの高水準となった。中小企業でも、製造業は22年ぶりにプラスに転じるなど、確実に景気回復への歩みを進めている。 大企業、東京から中小企業、地方自治体へと景気回復が波及してきている。4月に予定されている消費税増税前の駆け込み需要という要因もあるが、明るい兆しとして歓迎したい。消費税増税は、消費を抑制することにつながるので、景気に対してマイナスに働く可能性があるが、今の日本経済は、それを克服するだけの潜在力を持っている。 消費税が増税される4月には、企業努力で、増税分に匹敵するだけの賃上げが実現できればなおよい。ただ、年金生活者、高齢者にとっては、