3. フォーカス・リサーチ(2) IIJとデータセンターの変遷〜この30年を振り返って 3.1 1990年代「始まりはスペースの有効活用」 1985年の日本電信電話公社民営化(いわゆる通信の自由化)以前から、システムインテグレータではダウンサイジングの流れの中で計算機センターに設置されるコンピュータの小型化によって空いたスペースで他社のコンピュータを預かるビジネスがあり、国際通信会社ではこちらも交換機や伝送装置の小型化に伴って空いた通信局舎のスペースに外資系金融機関のディーラーホンや構内電話交換機を預かるビジネスがありました。いずれの建物も一般の建築物よりも頑丈に造られおり、それが今のデータセンターの原形であったと回想されます。 通信の自由化以前から、国際通信は国際電信電話株式会社(以下KDD、現在のKDDI)が専業で行っていましたが、自由化以降は複数の新規参入電気通信事業者(以下NCC)