短編傑作 “The Red-Headed League”「赤毛組合」の冒頭を紹介します。 ワトソンがホームズの家を訪ねたとき、部屋の中に依頼人がいたので、帰ろうとするとホームズが引っ張り込んで扉を閉める。ワトソン「仕事中だろう?」、ホームズ「そうだ。その通り」、ワトソン「じゃ、隣の部屋で待つよ」その次のホームズの一言がこれです。 Not at all. この部分を手元の文庫本で見ると、このようになっていました。 そんな必要はないよ。 新潮社 その必要はないよ。 光文社 いや、いいんだ。 早川 それにはおよばないさ。 創元社 その必要はないよ。 河出書房 いいんだよ。 角川 いくらなんでも、”Not at all.” の翻訳を見比べる必要はないとあきれられるかもしれませんが、どんな単純な英語も、結局は文脈に依存するのです。日本語の「そうですか」という言葉でも、「そのカメラは壊れているよ」「そ
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