NTTドコモは、携帯電話の基地局など約1万カ所で花粉の飛散量や紫外線の強さ、二酸化炭素の濃度などの観測を今年度中に始める。地域ごとのきめ細かい環境情報への関心が高まっていることから、基地局網を「観測網」として活用。収集したデータを事業者に有料で提供し、将来の収益源に育てたい考えだ。 花粉の飛散量や紫外線の強さなどの観測や予想は現在、環境省や気象庁、民間の気象情報サービス会社が行っている。ドコモは、電波を確実に届けるために鉄塔やビルの屋上など全国約4万8500カ所にある携帯の基地局網に着目。花粉の飛散量や紫外線量などを遠隔操作で測定できる装置を新たに設け、データの収集・蓄積を試験的に始める。観測を始めるのは、基地局の一部のほか、販売店や自社ビルの屋上など計約1万カ所。将来は環境データを使って気象関連事業者とも連携し、個人向け情報配信なども検討する。(日浦統)