早産の危険があると診断され入院するエルサルバドルの女性。同国では母胎が危険な状態にある場合でも中絶が禁じられているPhoto: Fred Ramos / The New York Times 人工中絶は個人の権利だと訴え続けてきたルース・ベイダー・ギンズバーグ米最高裁判事が9月18日に亡くなった。ジェンダー平等に尽くしてきた彼女の死を世界が悼むなか、中米エルサルバドルでは中絶法に関するある議論が物議を醸している。 【画像】性的暴行を受けて流産したら「殺人罪」に…刑期は30~40年、エルサルバドルの闇 9月23日、殺人罪で30年の実刑判決を受けていたシンディ・エラソ(29)が(後に10年に減刑)、6年の刑期に服した後に釈放されたのだ。彼女の罪状は流産によって我が子を「殺した」ことだった。 ドイツメディア「ドイチェ・ヴェレ」によれば、エラソは妊娠8ヵ月のとき、ショッピングモールのトイレで流産し