4月12日、東京大学の2019年度入学式が日本武道館で行われた。 祝辞には、女性学のパイオニアである社会学者の上野千鶴子名誉教授が登壇。 2018年に発覚した東京医科大学の性別や年齢による差別的な不正得点調整について言及し、性差別について、がんばりが報われない社会、そして「知」とは何かについて新入生に語りかけた。 「ご入学おめでとうございます。あなたたちは激烈な競争を勝ち抜いてこの場に来ることができました」 上野さんは、祝辞の冒頭、そう言って新入生を歓迎した。 続けて「その選抜試験が公正なものであることをあなたたちは疑っておられないと思います。もし不公正であれば、怒りが湧くでしょう」と話し、2018年の東京医科大学の不正入試問題について触れた。 そして全国の医学部医学科でも、男子学生のほうが合格率が高いことや、東京大学でも入学者の女性比率は長きにわたって「2割の壁」を越えない現実を紹介。2