【香港=藤本欣也】香港当局が18日、民主派の有力者を一斉に逮捕した。3人の民主党元主席を含む、異例の大量検挙となっただけに、中国当局の指示を受けたか、承認を取り付けた上での逮捕とみられている。国際社会が新型コロナウイルスとの戦いに集中する中、中国の習近平指導部は「香港民主化運動の弾圧」(民主派)に乗り出した。 「私もついに被告人となるが、少しも後悔はしていない。若者たちと一緒に民主主義の道を歩むことができて誇りに思う」 英領香港時代から民主化運動に携わり、“香港民主主義の父”とも称される李柱銘氏(81)は保釈後、報道陣に述べた。 香港では新型コロナの感染者数が1千人を超える中で、9月6日に予定される立法会議員選挙を前に、民主派と親中派の対立が激しくなっていた。 立法会の内務委員会では、民主派議員らの抵抗で昨年10月以降、委員長を選出できない状態が続く。民主派の目的は、中国国歌を侮辱する行為