NPO法人「全国女性シェルターネット」(東京都)は、家庭内暴力(DV)や性暴力などの被害を受けた女性を支援する専門支援員の養成に乗り出す。7月から養成講座を本格的に開始し、修了すれば支援員の民間資格を与える。近年増加しているDV被害者らの救済につなげるため、専門知識を持つ人材の養成を目指す。 内閣府によると、2020年度に全国の相談支援センターなどに寄せられたDV相談は約19万件で、前年度の約1.6倍に増加。性犯罪や性暴力の相談件数も5万件を超えた。 シェルターネットは昨年8月、全国で初めて専門支援員を養成する「ジェンダーベイスト・バイオレンス専門支援員養成センター」(札幌市)を設立。養成講座では、インターネットを使ったeラーニング形式でジェンダー論や法制度などを学び、DV防止法に基づく保護命令申立書の作成を経験したり、離婚調停の現場を見学したりする。1~3年かけて全講座を修了し、専門支援