痴漢の被害経験があるとした人の約9割が警察に被害を届け出ていない―。福岡県警鉄道警察隊(鉄警隊)が13日に公表したアンケートで、被害者が声を上げられない実態が改めて浮き彫りになった。自由記述欄では「痴漢に対する世間の認識が軽すぎると思う」など、社会の意識の変化を求める声が相次いだ。 【画像】「男性なのでためらった」「認識が軽すぎ」アンケートで寄せられた主な意見 アンケートは被害者の心情などを把握し、今後の捜査や被害防止に生かそうと2~3月に実施。インターネットで呼び掛け、県内外の3039人が回答した。約3分の2が高校、大学生だった。 「被害経験がある」と回答した人は775人で、うち女性が729人、男性は46人。64%が複数回の被害経験があり、場所が鉄道車内だった人が62%に上った。 被害に遭った際の行動を尋ねたところ(複数回答)、「我慢した」「怖くて何もできなかった」などとして抵抗できなか