眼力トレーニングを行うイビデン大垣事業場の検査員=岐阜県大垣市 不良品を瞬時に見抜く「眼力(めぢから)」を鍛えるトレーニングを、大手電子部品メーカー「イビデン」(岐阜県大垣市)が、IC製品の目視検査を担当する従業員を対象に導入した。以来、月に数件はあった製品不具合の見落としが無くなり、「クレームゼロ」記録を更新中だ。プロの運転手の診断ツールにも使われており、ゲームでおなじみの「眼力」が仕事の世界にも広がっている。 半導体を載せる基板を生産している大垣事業場では、午後1時半になると約200人の検査員が作業を中断し、机に向かう。日課の「眼力トレーニング」だ。 同社が採り入れた訓練は二つ。90秒の間、紙の上にランダムに並んでいる1から40までの数字をたどる訓練と、50秒の間に、似たような図形の中から同じ図形だけを拾っていく訓練だ。 いくら機械化が進んでも、製品の最終検査は人の目が頼り。同