SRAMセルのトランジスタ回路と書き換え動作 国際会議「IEDM」のショートコースで英国ARM ResearchのエンジニアRob Aitken氏が、「System Requirements for Memories(システムがメモリに要望する事柄)」と題して講演した内容を紹介するシリーズの第15回である。 前回は、SRAMの消費電力と設計課題を解説した。今回は、SRAMの書き込み動作を説明しよう。 SRAMセルは、トランジスタ回路として見るとフリップフロップそのものである。出力として2本のビット線(「BL」と「BLB」)が存在し、入力として1本のワード線(WL)が存在する。ワード線とビット線を接続するトランジスタが2個、論理値の「高」と「低」を維持するフリップフロップ用トランジスタが4個ある。フリップフロップ用のトランジスタ回路は、2個のCMOSインバーターの出力をお互いの入力に帰還(フ