サルは、非常に実物に近いが完全には実物と同じではないように表現された自分たちの姿に対して異常な反応を示すことが実験で明らかになった。このような傾向が人間にあることはこれまで十分に証明されているが、他の生物種で確認されたことはなかった。 研究では、サルの好みを調べるために、マカク属のサルに対して、サルの顔の実物写真、デジタル処理によるカリカチュア(戯画)、実物に近いCG画像を見せた。サルたちは、実物に近いCG画像から何度も目を逸らした。 『米国科学アカデミー紀要』(PNAS)に12日付けで発表された論文の中で、プリンストン大学の進化生物学者であるShawn Steckenfinger氏とAsif Ghazanfar准教授は、「サルたちの視覚的行動は、人間の視覚的行動とまったく同様の『不気味の谷』を見せる」と述べている。 『不気味の谷』は、1970年に日本のロボット工学者である森政弘氏によって