昨年秋以降の不況で痛手を受ける家電量販業界。最大手のヤマダ電機は純利益が32.5%減で15期ぶりの減益、2位の エディオンも減益見込みで、赤字転落の企業も珍しくない2008年度決算。そんな逆風下でも増益企業はある。 目先のことで無理をしないという「頑張らない経営」で創業以来、62年連続で増収を続けるケーズホールディングス(水戸市)の売上高5741億円は、ヤマダ電機、エディオン、ヨドバシカメラ、ビックカメラに次ぐ。経常利益は188億円(前期比14%増)と2ケタの増益を達成。その特徴は、多くの家電量販店が採用している「ポイント制」を採用せず、「現金値引」をうたって独自の経営路線を進んでいる点だ。 全国で約300店舗を抱えつつ出店数は毎年20店前後のペースを止めずに攻め続けながらも、「頑張らない経営」で現場を活性化して快走を続けられる理由を、加藤修一・ケーズホールディングス社長に聞いた。 (聞き