<サッカー女子ワールドカップを見ていて驚いた、日本人選手の「胸に手」。愛国心を見せつけるアメリカ的習慣がなぜ、いつから取り入れられた?> 先日僕が映画を観ていたとき、登場人物の1人がかの有名なジョークを口にした――世界には2種類の人間がいる。世界を2種類の人間に分ける人間と、分けない人間だ。 その日、僕はちょうど、人間を、あるいは「国民」を2種類に分けて考えていたところだったので、この言葉には思わずハッとした。国歌斉唱のときに胸に手を当てる国もあれば、そうしない国もあるな、と。 そんなことを考えていたのは、サッカー女子ワールドカップ(W杯)で日本対オランダ戦を見ていたときだった(日本はこの試合で不運に見舞われ勝利を逃したが、それはここでは話題にしないでおく)。試合開始前、僕はなでしこチームが『君が代』斉唱の間、右手を左胸に当てているのに気付いて驚いた。いつからこうなったのだろうか? 大まか