今や1兆4,000億円を超え、空前のブームが続く、ペット産業市場。 しかし、その陰で深刻な問題が起きています。 「多頭飼育崩壊」——ペットが飼い主の意図を超えて増え、問題化することです。 最も近い調査では、多頭飼育の苦情件数は、全国で年間およそ1,800件。 ここ数年、トラブルの報告は増加の一途をたどり、対応が追いつかなくなっています。 まずは、多頭飼育崩壊に陥った首都圏のある4人家族の衝撃の実態から。
![ネコに家が壊される~広がる ペット多頭飼育崩壊~ - NHK クローズアップ現代+](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/466db4a64542b77b398c253822f1221567f9b68f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.nhk.or.jp%2Fgendai%2Farticles%2F3892%2Fimages%2F1115d1.jpg)
2006年2月1日、京都市伏見区の桂川の遊歩道で、区内の無職の長男(事件当時54歳)が、認知症の母親(86歳)の首を絞めて殺害、自身も死のうとしたが未遂に終わった「京都・伏見認知症母殺害心中未遂事件」をご存じだろうか。 一家は両親と息子の3人家族だった。1995年、父親が病死後、母親が認知症を発症。症状は徐々に進み、10年後には週の3~4日は夜間に寝付かなくなり、徘徊して警察に保護されるようにもなった。長男はどうにか続けていた仕事も休職して介護にあたり、収入が無くなったことから生活保護を申請したが、「休職」を理由に認められなかった。 母親の症状がさらに進み、止む無く退職。再度の生活保護の相談も失業保険を理由に受け入れられなかった。母親の介護サービスの利用料や生活費も切り詰めたが、カードローンを利用してもアパートの家賃などが払えなくなった。長男は母親との心中を考えるようになる。 そして
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