市販のロードバイクのフレームにも、一般的なアルミやクロモリ(クロムモリブデン鋼)のほかに、カーボンやチタンといった新しい素材を使ったものも増えてきました。このうちカーボンは、まだ一般的に価格が高いのが難点ですが、軽くて高機能、振動吸収性も高く人気があります。 そのカーボンのロードバイクに近所の人が乗っているのを見て、金属だけでなく、樹脂系の素材であるカーボンでも自転車のフレームがつくれるなら、「木」でもつくれるだろうと考えた人がいます。3年前から木でロードバイクを作り始めた、佐野末四郎さんという方です。 過去にもいくつか、木の自転車を取り上げたことがありますが、一般に知られたものではありません。カーボンも木も、元素記号的には同じかも知れませんが、普通の人なら、木で自転車をつくろうとは考えないでしょう。それもそのはず、この佐野さん、ヨットなどの木造艇をつくる職人さんなのです。 それも、江戸時