合計特殊出生率を都道府県別に見ると、2004(平成16)年時点で、沖縄県が1.72で最も高く、福島県、鳥取県、宮崎県が1.5を上回っていて比較的高くなっている。一方、東京都が1.01で最も低く、南関東や近畿などの大都市圏で低くなっている。 この状況は、1970(昭和45)年頃と比べると大きく異なっており、当時は全国的に出生率の地域による違いはあまりなく、埼玉県、千葉県、神奈川県はむしろ出生率が高い地域であった。すなわち、この30年間の出生率の低下は、全国的な傾向でありながらも、地方に比べて都市部でその下がり幅が大きかったこととなる。 図表2-3-2 ここでは、こうした地域による出生率の違いが、どのような要因によるものなのかを結婚、出産の行動や女性の就業などの子育てを取り巻く状況などの様々な視点から分析を行う。 (出生率の低下は、未婚化・晩婚化と夫婦の出生力の低下などが原因と考えられている)