フィットネス産業の成長が止まらない。2016年は施設数が4946軒、市場規模が4473億円でともに過去最高を記録した。2017年の集計はこれからだが、更新が確実視されている状況である。 例えば芸能人や著名文化人がトレーニングでシェイプしたビフォーアフターの体を誇らしげに示すRIZAP(ライザップ)のCM。あれは「結果にコミットする」というコピーの力もあいまって、「ボディメイク=新しい自分に生まれ変わる」という意識を一般の人たちにもすっかり定着させた。読者の中には『筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法』(U-CAN)あたりに始まる一群の“筋トレ系自己啓発書”を想起する人もいるだろう。 ただ、現在のフィットネス産業の主役はそういったボディメイク系やハードトレーニング系ではなく、シニア世代を対象としたヘルスケア系のようだ。経産省がまとめた産業活動分析(後注)に