箕輪先生。 現在の箕輪義信の職場での呼び名はこうだ。現在41歳。高校教師はもともとやってみたい職業だった。2010年にコンサドーレ札幌を退団、翌年に現役キャリアを引退後、2012年から教職についた。 都内から40分、神奈川県川崎市にある県立菅(すげ)高校の体育教師にして、サッカー部監督の彼を訪ねた。 取材時に正門前で写真を撮影中、そこを通りかかった女子生徒2人組に振ってみた。 先生、サッカーの日本代表だったんだよ。 「えーっ本当ですか! すごい!」 驚いた様子を見せながら、笑っている。 「ガタイいいなと思ってたんです」 箕輪は「やめてくださいよー。その程度のリアクションなんだから」とまた笑う。その裏には「キャップ1の男」が背負った深い苦悩があった。 「日本代表キャップ1の男」の言葉を聞きたい。 日本代表「キャップ1の男」に絞って、続けて話を聞いていく。過去に約460人の選手たちが日本のフル