僕の「ごめん🙇♀️」は自販機の下 謝りたかったのに謝れなかったすべての不器用さん達へ あのとき言えなかったごめんなさい 「ちゃんと見張っちょけよ」 僕はN君へ言う。 「わかっちょるわい」 N君は、僕のかがんだ背中を周りから隠すように、チャリンコを僕のすぐ傍に停めた。 「どうや? 手ごたえは?」 N君が周辺を見渡しながら興奮気味に聞いてくる。 「おーっ、あるで、あるでぇ、大漁でぇ。今日は、やっと、行けるかもで」 地元の駅舎前、タバコの自動販売機の下に、僕は右手を突っ込みながら答えた。 小学校5年のある時期から卒業までの1年半くらいの間、僕とN君は定期的に、この自販機と地面とのわずか10センチ弱くらいの隙間に腕を突っ込んで、そこに落ちている小銭を回収していた。 盗んでいるという意識はない。落ちてる硬貨を拾うだけの、あくまでもただの回収。だいたい週に2回、月、木の放課後にチャリで乗り付け、地
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