西村 肇氏の次の言葉を眺める。 本当の理科人間は理屈を言い争うディベートを好みません。どんな結論にも理屈はつけられるので、このようなコトバによる議論が、意味ある結論に導くとは思わないからです。理科人間の議論は一回で論戦を決着できる物証の提示… 時折、頭の中の理屈は妄想に過ぎない、と思うことがある。頭の中の妄想に対して、その「正しさへの近さ・確からしさ」を決めるのは、人間(の頭)ではなくて、(自然科学で言うならば「自然」というような)物証なのだろうと思う。それが、(あえて理系・文系と二つに強引に分けるならば)「理科系」の素晴らしさ(同時につまらなさ)かもしれない、と思うことがある。 西村 肇氏の言葉は次のように続く。 独創的な仕事とは、みんなで相談して出来るものではなく、傑出した個人がみんなを引っ張って出来るものという点です「七割が賛成するプランは時すでに遅く、七割が反対するプランでやっと先