「直行便で7時間ちょっとですからね。近いですよ。もう“近所”です、近所」 4月末、インドネシア・ジャカルタでの試合を終えて帰国した川村昌弘は、日本ツアー・中日クラウンズの会場で屈託なく笑っていた。 「でも来週はちょっと遠いですよ。20時間かかりますから」 日曜日、最終ラウンドを終えた川村は名古屋からその足で東京・羽田へ向かい、深夜便でドバイへ飛んだ。中東で3時間の経由を経て、目的地に着いたのは翌月曜日の夜半過ぎだった。 長旅の到着地は、モーリシャス共和国。アフリカ大陸の東、南半球に位置するマダガスカル島からさらに東、インド洋に浮かぶ小さな島国だ。 東京都ほどの面積しかない、人口130万人のリゾートアイランド。ゴルフの大会は、こんな場所でも開かれる。欧州ツアー、アジアンツアー、サンシャインツアー(南アフリカツアー)3団体の合同開催による今年の新規大会だった。 今回の遠征でキャディを任されたの