http://nafidha.sfc.keio.ac.jp/shubun/ 「イスラーム」という宗教を軸にした人間、社会、文化、文明に対する捉え方を提示していく。それはアラブ・イスラーム世界の文化・社会の紹介を通して、 イスラームあるいは宗教のありようについて考える機会でもある。 一般にアラブ・イスラーム世界の紹介はオリエンタリズム的な先入観や「文明の衝突論」による異質性のみの強調、さらには旅行者的な印象の反復に終始する嫌いがあった。 2001年9月11日以降、イスラームおよびイスラーム世界は、圧倒的にマイナスのイメージを負わされるようになってしまい、イラクに対する開戦以後もなおその傾向は加速している。こうした時代的状況があるからこそ逆に、この講義では、 イスラームの教えが決して非合理的でも狂信的でも野蛮でもなく、むしろ十分に理解可能であり、そこには人類の大きな叡智がたたえられているという