マグロはもう釣らないことを決意した。「そもそも釣ったことないじゃねぇか」と言われればそれまでなのだが、まぁ死ぬまでにそんな機会も訪れるかもしれないので念のため宣言をしておくのである。 National Geographic 4月号に欧州におけるマグロの乱獲の話が載っているのだが、最近では魚群探知機どころか飛行機で魚群を探し出し、そこへ船がやってきて一網打尽にしてしまうのだそうだ。そんな魚の獲り方をして何が面白いと思うが、日本を始めとしてマグロの需要は極めて旺盛なのだから仕方がない。 このままではマグロが獲りつくされてしまうという現実が迫る中、その主要輸入国である日本でマグロの完全養殖が成功したという。この話はNational Geographicにも取り上げられていたのだが、実は偶然にも同じ話を野中郁次郎・勝見明共著になる『イノベーションの作法―リーダーに学ぶ革新の人間学』で読んだところだ