性同一性障害と診断された山口県周南市の男(42)が、女装した自分の写真を運転免許証に張り、氏名欄を女性名に書き換えたとして、山口地検に有印公文書偽造罪などで起訴されていたことが8日、分かった。男は裁判で「家裁に性別変更を申し立てるために、女性名義の貯金通帳がほしかった」としている。 起訴状などによると、男は1月に自宅パソコンを使い、運転免許証に女装の写真を転写。女性の名前や、実際より約5年「若い」生年月日を印刷した紙を張り、郵便局で口座を開設しようとした、としている。 8日に山口地裁(向野剛裁判長)で開かれた初公判で、男は偽造を認めた上で「女性として日常生活を送っていることを証明できるよう、公共料金の引き落とし口座を女性名義で作ろうと思った」などと説明。弁護側は執行猶予付きの判決を求め、検察側は懲役2年を求刑。判決は24日に言い渡される。