転換期にあるマニフェスト選挙 参院選前6月20日に実施されたマニフェスト検証大会(21世紀臨調主催)で我われが発表した民主党政権の実績評価のタイトルは“「損ねた信頼、増やした借金」〜「友愛」マニフェストの軋(きし)み明らかに〜”であった。マニフェストで掲げた政策の実現可能性が低い一方、コストの方は高くついているということである。 これについては、すでに昨年(2009年)総選挙時のマニフェスト検証大会で危惧されており、政権交代を果たした後はマニフェストに拘泥することなく、状況に応じて再検討を行い、きっちりと説明責任をはたしながら修正を加えていくことが望ましいという指摘がなされた。自公政権は、総理交代のたびになし崩し的にマニフェストを変更したにもかかわらず、それについて有権者に説明することがなく、総選挙で敗北することとなった。指摘は、この教訓を生かすべしという、初めて政権を担う民主党に対す