1月1日、お正月気分の日本列島に衝撃が走った。石川県・能登半島を中心にマグニチュード7.6の大地震が発生し、志賀町では最大震度7を記録、3日夕方時点で石川県内だけで死者73名が確認されるなど各地で大きな被害を出した。 こうした直接的な人的被害のほかにも、大地震で心配されるのは原発の安全状況だ。 北陸電力・志賀原発では1号機、2号機(いずれも運転停止中)で変圧器の配管が破損し、絶縁・冷却用の油が漏れ出すなどの被害が出たが、外部への放射能の影響はなかったという。放射能漏れがなかったのは不幸中の幸いだが、能登半島地震発生の翌2日に臨時の会合を開いた政府の地震調査委員会は、「これまでに知られている活断層が動いたものではない」との見方を示している。このように巨大地震を引き起こす活断層の存在とメカニズムについては、われわれがまだまだ把握していないことが多い。 そうした中でも、原発から排出される高レベル