嫁が実家に帰ったので、以前から気になっていた「遭難フリーター」を観てきた。面白かった。 この面白さは科学者が顕微鏡を覗いて「実に面白い」と呟くようなそれではなく、私や、私の友人や、私の子供達が同じような状況に至ることに思いを巡らせてしまうような、当事者意識を強烈に突きつけてくる面白さだ。 全編市販のビデオ撮影、制作費3万円、編集期間2ヶ月のセルフドキュメンタリーという事前情報を聞いて、学生の課題みたいなものを観せられたらかなわんなーなんて思ってたのだが、そのような不安は杞憂だった。この映画、結構良く出来ている。特に編集と校正は小賢しいと思える所すらある程で、初監督作とは思えないくらいだ。プロデューサーとして土屋豊、アドバイザーとして雨宮処凛の名前が入っているが、監督以外の関与*1も意外に大きいのかもしれない。 どういうところが面白いのかというと、まず岩淵弘樹自身の派遣労働者としてのリアルラ