インドにカレー粉は「ない」 日本の国民食ともいえるカレー。その起源は、ご存じの通り、インドにある。スパイスが利き、ナンをつけて食べる本場のインドカレーもいいが、家庭でよく食べる「お母さんのカレー」もやっぱり美味しい。 同じ「カレー」だが、味もかたちも食べ方も違うインドカレーと日本のカレー。調理過程において、この二つのカレーの最も大きな違いは、いわゆる「カレー粉」を使うかどうか、だろう。本場のカレーはカレー粉を使わないのが一般的だ。 そもそも、昔からインドにはカレー粉を使う文化がない。クミンなどのスパイスをそのつど調合してカレーを作ってきたインドでは、今でもカレー粉を使う習慣はなく、スーパーマーケットなどにもほとんど置かれていないという。 一方、我が国日本では、どこにでもあるポピュラーな食材だ。あの独特のとろみを出すカレールーもカレー粉を原材料としている。今や日本人の食生活に欠かせないカレー