年収300万円を切った途端、既婚率が急落するのは確かなようだ。「しょせん、女はカネか」と嘆くのは簡単である。しかし、低年収ながら意中の伴侶を得た男は、実は少なくない。女性たちは、彼らの中の何に惹かれたのか? ■「赤字でもない、トントンくらい」 2011年、内閣府が発表した調査によると、「年収300万円」が結婚の境目という(図)。男性の既婚率は、20代・30代では年収300万円未満が8〜9%で最も低いが、300万円以上だと既婚率は約25〜40%弱に跳ね上がる。ちなみに男女ともに年収が上がれば上がるほど、既婚率も上がる。 また、厚労省が行った第9回21世紀成年者縦断調査(2002〜10年に同一人物を調査)では、「初職で正規の仕事をしている者のほうが、今回調査時までに結婚を経験する割合が高い」、つまり男女とも最初に非正規の仕事に就いた人より、正規の仕事に就いた人のほうが多く結婚している。