旅行をすると行きより帰りの方が時間が経つのがはやく感じた経験を持つ人は多いだろう。距離や旅程は変わらないのに、帰路の方が短く感じるのはなぜだろうか。 実はこの現象、「帰宅効果」と呼ばれている。 これまで帰宅効果は、往路で経験済みのルートだから帰路が短く感じられると考えられていたが、科学者によると他にも理由があるとのことだ。果たしてどのような理由なのだろうか? オランダの研究者は「人間は往路がどれくらい時間がかかるのかを少なく見積もる傾向がある。それが目的地までの道のりを長く感じさせる。」と語る。 往路が長かったという時間感覚に基づいて、帰路も同様に長いことを覚悟すると、思った以上にはやく到着した気がする。行きにかかる予測時間を楽観視することで、帰りの時間がはやいと錯覚するのだという。 この結論は350人に対して行われた調査に基づいている。調査対象者には実際にバスや自転車で旅行をしてもらい、