世の中には、「小泉改革」「郵政民営化」信者がまだまだいる。あたかも、画期的改革に着手したのに、肝心のところで「政権交代」によって改革が止まってしまったと嘆いている人たちがいる。このところ、日本郵政グループが直面しているのは、ペリカン便との経営統合後、信じられないことに毎年1000億円の赤字を計上していくだろうという郵便事業会社の経営危機問題である。筆者も昨年春まで総務省顧問をつとめていて、「郵政民営化の闇」を徹底検証する作業を担った。原口総務大臣の下に、郵政ガバナンス検証委員会が設置されて、総務省のホームページに「最終報告書」がアップされている。この問題は、どのように報告されているだろうか。 〔引用開始〕 郵政ガバナンス調査専門委員会報告書 JPEX事案 郵便事業会社と日本通運株式会社(以下、「日通」)の共同出資により、ゆうパック事業とペリカン便事業との統合をめざしてJPエクスプレス株式会