世の中にAC関係の本は多い。なかには児童への虐待やレイプを主題にした本もあると思う(よく知りませんが)。そんな問題と無縁に育った人の多くは、それを見ただけで震撼し、エラいことだと大騒ぎする。そんな良心ある人々の理解に支えられて、ACや家庭虐待経験者の人々は不本意ながらもある意味安定した「マイノリティ」のポジションを得られているように見えます。 僕のように児童養護施設職員の彼女がいたりする人間には、なんかため息の出る光景。僕自身はそういう問題とはまったく無縁に育った「マジョリティ」の一人ですが、誰を「マイノリティ」と見るかの基準点は、今や他の人々とは大きく違っています。 まあ厳密にはケース・バイ・ケースなのですが、児童養護施設出身者は卒園後、本当に大変な暮らしを強いられる場合が概して多いんですよ*1。どういう意味で大変かというと、そもそもネットで家庭虐待とそれについての発信をめぐる言説が流行