「体が疲れている」と感じていても、その疲れの正体は、実は「脳の疲れ」だという。仕事や運動などで疲労を感じるのは、自律神経の中枢と呼ばれる部分で、生体アラームとして疲労が体に現れる。どのようにケアすれば効率よく脳の疲れが取れるのか。最新情報を3回に分けて紹介する。最終回は、病気が原因の疲れについて見ていこう。 ◇ ◇ なかなか取れない疲れは、病気の可能性がある。例えば、糖尿病や甲状腺などのホルモン異常、副腎疲労やうつ病でもそんな症状が出る。まずは内科を受診しよう。 「疲れ」で最近注目されている病気が、慢性疲労症候群(以下CFS)。これまで健康だった人が、ある日突然激しい全身の倦怠感に襲われて体が動かせなくなり、症状が6カ月以上続くのが特徴だ。なお最近は、筋痛性脊髄炎/慢性疲労症候群、ME/CFSと併記して呼ばれることが多い。 関西福祉科学大学の倉恒弘彦教授は「CFSは長い間