いまさらではあるが、最近、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」(通称”あの花”)という去年のテレビアニメシリーズと、「モテキ」という、これも去年に公開されてヒットした映画を見て、いろいろ思うところがあったので書いてみる。 このふたつはアニメと実写という違いはあるが、オタクの男の子の恋愛という同じテーマを扱っている。違うという人もいるかもしれないが、そういう理解もできるんだから、しょうがない。 およそ古今東西の物語というものは所謂”お話”であり、とどのつまりは主人公が読者が羨ましがるような突然の幸運に出会う話だ。ストーリー自体が悲劇であってもこの場合は関係ない。読者が自分の暮らしている日常と比較して刺激的であり、物語の登場人物のだれかに感情移入できるのであれば、それは読者が心の中で望んでいる羨ましい世界なのだ。 だから、なんの努力をしなくても主人公に女の子がよってきてハーレム状態になっ