業とでもいえばいいのだろうか。「FC2とは何ぞや」と妻に訊かれたとき、僕は、安易に「ファミコン」「フランチャイズ」と答えて逃げるのを良しとしない己の天才を嘆いた。 エロ動画を、親でも殺された仇のように忌み嫌っている妻に、僕が夜な夜なFC2動画(無料)をはじめとするエロ動画を視聴していることが露見してはならない。嫌悪の理由を尋ねると妻は「HD画質時代にあんな酷い画質で高揚するなんて恥ずかしくないのですか?」「小さい画面(僕はiPhone4で閲覧をしているところを見つかっている)から世界を見ているから人間が小さくなるのよ」「死ねばいいのに」と答えた。ひぐらしの鳴く、夏の終わりの夕刻であった。 隠蔽を続けたいという想いと、これをプライドの一言で片付けたくはないが、《FC2動画の視聴制限が解除されるまで待機している自分》《布団の中でFC2を見ながらご自愛した自分》、そんな過去の己を裏切りたくないと