ビジュアルの力で世界を丸くする。 地球の形状が「丸い」のは、そこで暮らす僕たちにひとつの「ビジョン」を指し示しています。地球の形と同じように、世界で起こっていることのすべてが丸く収まっていれば良いのですが、現実は違います。 大小いろいろな規模の摩擦がいたるところに発生し、繰り返されます。その解決に必要なのは、お互いの「考え」や「価値観」「立場」、「状況」「状態」を示し、認め合うことです。そのために、「ビジュアル」の力を活用していきます。
きれいなだけでは役に立たない ──今のビジュアライゼーションの動きのなかで、増井さんが問題だと感じていることはありますか? 増井:加工中心になってしまっていることですね。本来、ビジュアライゼーションというのは、何かを理解したり、検索したりするために使うはずなのに、「きれいだったらいい」という感じになってしまっています。インフォグラフィックスというのも、ポスターを頑張ってきれいに描くのとあまり違いはない。 そこに注力しても、ではこれは本当に便利なのだろうかというと、怪しいものが多い。そういう印象があります。本当に便利だったら見栄えが悪くても使われると思うんです。Googleのテキスト検索が典型的です。でも、いまのビジュアルの方向というのは、ともかくかっこよければいい、影をつけましたとか、光っていますとか、それでかっこよく見えるということの方が、便利さよりも重要になっています。 ──つまり、意
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