「ラノベだけど面白い」「もうこれはラノベを越えている」 というような表現が好きではない。が、たまに私でもそう思う作品にブチ当たることがある。そういう気持ちはどこから来るのだろう。BLや少女漫画でも似たようなことを言って叩かれてる人を見るけれど。 そもそもそういう物言いをする人の、最初に思い描いているラノベ・BL・少女漫画の枠が狭すぎること、そしてそれらを愛してやまないくせに軽視していることが問題なのだろうか。でも私は、ラノベの中に老若男女が楽しんで読める作品があることを知っている。始めからラノベ・BL・少女漫画という単語は、幅の広い、懐の深い、作品群を指し示す言葉なのだ。越える必要などない。軽視などしていない。 それなのにどうして「ラノベだけど」「ラノベを越えた」と思ってしまうのだろう。これをずっとぐらぐらと考えていて、一つの結論に辿り着いた。 ラノベ・BL・少女漫画の共通項は、それぞれ読
今日発売の野性時代を買った。お目当ては秋田禎信インタビューだ。このたび一般文芸の世界で単行本を出すということで、インタビューを受けていたのだ。その中で秋田は自分が考えるラノベについて語っていた。 僕がデビューした頃、当時は「ヤングアダルト」と呼ばれていた世界は、一言で言うと「何でもあり」だったんですね。どんな文体、どんなテーマ、どんな主人公でもとにかく「面白い!」と言える物語を読ませてくれた。だから作家を志したときに、ごく自然にその場所に入っていけたんです。 でもそれから10年ほど経つうちに、「ライトノベル」という名前が公に使われるようになってきて、名前に固定されるかのように、ジャンルが作られていったんです。ジャンルに括られることで読者にとって把握がしやすくなったり、編集者にとって本が売りやすくなったりするというメリットはあるんでしょうが、僕は、何かの表現物がジャンル化されることで、作り手
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